楽天モバイルが基本料を値上げすることを発表しました。
今まで格安プランが魅力だった楽天モバイルは、なぜ値上げを決意したのでしょうか?
楽天モバイルが基本料値上げすることになった理由と、新プランの料金についてお話しします。
楽天モバイルはなぜ基本料を値上げするの?理由は?
楽天モバイルは、2022年7月1日から基本料値上げを開始することを発表し、更に新プラン「Rakuten UN-LIMIT Ⅶ」は旧プラン「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」ユーザーにも強制適用されるという内容のアナウンスをしています。
楽天モバイルの基本料値上げに対して、Twitterでは以下のような意見が見うけられました。
つらい…つらい…楽天モバイルも新プランに強制移行やし…。まぁもちろん大手キャリアよりも安いンですが一度0円を味わっちゃうともとに戻れないよ(ビクンビクン
— Min Strel / みん・すとれる (@minstiv) May 16, 2022
楽天モバイル基本料金値上げ?解約だ
— すす (@jjcob554) May 13, 2022
楽天モバイルからpovoに乗り換えようか迷いながら中
povoなら基本料金0円だけど、楽天は楽天リンク使えるし一応海外でも使えるし…(まだ一度も使ったことないけど)
みなさんどうしますか?— ありんこ (@aridesuyo0703) May 16, 2022
「楽天モバイル値上げするの?!」「povoに乗り換えようかなぁ」という意見が多数ありました。
楽天モバイルが新プランにおいて値上げをする理由は、法律と絡めた経営戦略と考えられます。
楽天モバイルの新プラン基本料値上げは、2022年5月13日に発表されました。楽天モバイル会長の三木浩史社長は当初は旧プランもそのまま使用できるよう検討していたそうです。
しかし新プランを提供して旧ユーザーをキープするのは法律上NGだということで、旧プランにも新プランを強制適用させるよう判断したそうです。
具体的な法律上の定めは、以下のような条文になります。
・電気通信事業法 第二十七条の三 第二項第二号
その移動電気通信役務の提供に関する契約の締結に際し、当該移動電気通信役務の利用者に対し、当該契約の解除を行うことを不当に妨げることにより電気通信事業者間の適正な競争関係を阻害するおそれがあるものとして総務省令で定める当該移動電気通信役務に関する料金その他の提供条件を約し、又は届出媒介等業務受託者に約させること。
上記に紐づく施行規則は、以下の通りです。
・施行規則第22条の2の17第6号
(電気通信事業者間の適正な競争関係を阻害するおそれのある料金その他の提供条件) 第二十二条の二の十七 法第二十七条の三第二項第二号の総務省令で定める料金その他の提供条件は、次のとおりとする。 六 契約を一定期間継続して締結していたことに応じて利用者に対して行われる当該契約に係る移動電気通信役務の料金(付加的な機能の提供の料金を除く。)の減免その他これと同等の利益(特定経済的利益に該当するものを除く。)の提供であつて、それにより利用者が受けることとなる一年当たりの利益の額が当該契約に係る一月当たりの料金を超えるものであること。
引用元:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=359AC0000000086#88
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=360M50001000025#105
楽天モバイルはこれらの法律にのっとって、「旧ユーザーにも新プランを強制適用。その代わり連携サービスを強化し、ユーザー離れを防ぐ」という経営戦略をとったのだと思われます。
新プランの料金はいくら?旧プランと比較!
では、楽天モバイル新プランの基本料はいくらで、旧プランとはどこが違うのでしょうか?まず一番大きな違いとしては、新プランでは旧プランで設定されていた「1GBまで0円」が撤廃されています。
以下が新プラン「Rakuten UN-LIMIT Ⅶ」の基本料です。
- 0~3GB…1,078円(税込)
- 3~20GB…2,178円(税込)
- 20GB超過…3,278円(税込)
そして、以下が旧プラン「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」の基本料です。
- 0~1GB…0円
- 1~3GB…1,078円(税込)
- 3~20GB…2,178円(税込)
- 20GB超過…3,278円(税込)
他社と比べて最大の強みだった「1GBまで基本料0円」が撤廃されてしまうのはやはり残念ですね。
これからはデータ使用量に応じてあまり使わなかった月でも、基本料が最低でも税込で1,078円かかってしまうことになります。
スマホをどのくらい利用すると、基本料が高くなってしまうのか実際にイメージできにくいですが、各ギガバイト数のデータ通信時間は具体的に以下が目安になります。
- 1GB…インターネット4時間、YouTube1時間半
- 3GB…インターネット12時間、YouTube1時間半〜3時間
- 20GB…インターネット72時間、YouTube40時間〜60時間
インターネットやYouTubeをよく閲覧する人でも、20GBあればかなり余裕を持った使い方ができることが分かります。
データ利用の目安は、楽天モバイルの基地局エリア「楽天回線エリア」内のみの電波利用を指しています。
楽天回線エリア外では通信速度が低下し、最終的なデータ利用量のカウントは楽天回線エリアとエリア外を合計した数値になるそうです。
楽天回線エリア内では上限3,278円で無制限データ利用となります。
楽天回線エリア内でのデータ利用量のカウント方法、楽天回線エリア内無制限データ利用の条件に関しては、新プラン・旧プランともに共通です。
新プランではデータ利用1GB以下の既存ユーザーに対して8月31日までは旧プラン相当の料金(IGB以下O円)、その後9~10月までは楽天ポイントを還元するので、実質無料となる設定です。
楽天モバイルの通話アプリ「Rakuten Link」を使用した場合通話料無料という設定は従来通り引き継がれます。
「Rakuten Link」以外での国内通話は月額1,100円で「10分かけ放題」だったのが、「15分かけ放題」と通話時間が従来よりも延長されることも発表されています。
また楽天モバイルは、新プランにおいては基本料値上げの代わりに楽天グループとのサービス連携を強化することも発表されました。
旧プランでは「使わない月は0円」が魅力的でしたが、「0円」が撤廃されたものの「データ使用料によって基本料が低くなる」という条件は新プランでも同様です。
相変わらずヘビーユーザーにもライトユーザーにも柔軟に対応したプランとなっています。
楽天モバイル新プランの強化サービス一覧
続いて、楽天モバイル新プラン「Rakuten UN-LIMIT Ⅶ」における楽天グループとの強化サービス一覧をご紹介します。以下が新プランで強化される連携サービスです。
- 楽天市場でショッピングした場合最大で楽天ポイント6倍(6月1日から)
- 初回申し込みで最大3000ポイント還元
- 楽天マガジン31日無料。31日以降は毎月30%ポイント還元
- Rakuten Music90日無料。90日以降は毎月20%オフ
- NBA Rakuten3カ月無料。3か月以降は毎月44%オフ
- パ・リーグSpecial3カ月無料。3カ月以降は毎月50%ポイント還元
- 楽天モバイル独自ドメインのメールアドレスの取得・利用
このように、楽天グループのサービスをよく利用するユーザーにとってはメリットが多いプランとなっています。
楽天モバイルの新プランは、強制的に最低基本料が値上げされるということで賛否両論ありましたが、その分様々な特典・メリットが設けられていることが分かります。
まとめ
2022年5月13日に突如「基本料0円撤廃」を発表した楽天モバイル。
強制適用に戸惑うユーザーも多数いたかとは思いますが、こうして具体的に基本料を確認するととても良心的なプランだといえますね。
今後旧ユーザーがどらくらい楽天にとどまるかが気になるところです。